出産によって、あなたは妊娠中に増えた体重の約半分を失いました。残っている増加分のほとんどは水分であり、尿や汗が増えて、数週間のうちに体外に排出されていきます。残りは、母乳を作り出すために残っているもので、数カ月かけて減っていきます。もし、妊娠中に増えたのが適正体重であるならば、数カ月母乳育児を続ければ、自然にもとの体重に戻るでしょう。どのくらい早くもとの体形に戻るかというのは妊娠中からの体重コントロールやエクササイズにもかかっているのです。残念ながら、体重が戻っても、体形まで同じように戻ることは期待しないほうがいいでしょう。
9カ月かけて、体重を増やしてきたのです。余 分な体重を落とすのにも少なくとも9カ月かかる、と思っていたほうがよいでしょう。急な減量は危険です。母乳育児をしている間は、バランスのよい栄養をきちんと摂取する必要があります。母乳育児をしている人は、通常の人に比べて500キロカロリーを余分に必要とします。だいたい毎日2000キロカロリー食べていても、自然に体重は減少していくのです。
妊娠中期の膣の痛み
一日1時間、エクササイズをしましょう。何も大変なものではなく、赤ちゃんをスリングに入れて、家のまわりを散歩するくらいでもいいのです。軽快なテンポでウオーキングをするのは、1時間泳ぐのと同じカロリーを消費します(約400キロカロリー)、これに、おやつのクッキーを少し減らせば(一枚のチョコレートクッキーは約100キロカロリー)毎日500キロカロリー、一週間合計で3500キロカロリーの消費になります。これは脂肪を減らすには十分なはずです。一番、体重を減らす効果があるのは母乳育児です。むやみに栄養を減らしてダイエットするのは、母子ともに、悪い影響を与えます。しっかり栄養をとり、ちゃんと母乳を出すのが一番健康的なダイ� �ット法なのです。
母乳育児をしていて、体重が最も減りやすいのが、産後3カ月から6カ月の間です。母乳が豊富に出るようになると急激に体重が減って、あなたをびっくりさせるかもしれません。すぐに減らないからといって、イライラしないことです。
産後、ジーンズをすぐにはこうとすれば、がっかりすること間違いなしです。こぎれいに見える、ウエストがゴムのパンツやスウェットをはきましょう。カラフルできれいなシャツを着て、気分を明るくさせましょう。
「お母さん」になるには
preganatのくしゃみ
妊娠中、あなたは何度、自分に問いかけたことでしょう「私はいいお母さんになれるのかしら?」。あなたは、赤ちゃんについてたくさんの本を読み、赤ちゃんの扱い方について、十分な知識を持っていることでしょう。しかし、親になるということは、その子の人生の一時期を形づくり、人格を育てることなのです。子どもを育てることを、こわくなる気持ちも自然でしょう。でも、おそれることはありません。お母さんと赤ちゃんの間には、お互いを理解し、通じ合うための自然な方法が、ちゃんと用意されているのです。
35年にも及ぶ経験の中で、私たちは、よりすんなりと母親業になじむことのできる人たちがいることを知りました。私たちは、そ� �ような「子育てに成功した」母親たちの育児の秘訣を、長い間メモにとり、そしてよいスタートを切るための方法としてまとめたのです。
・赤ちゃんとつながりましょう……赤ちゃんとつながる、ということは赤ちゃんのことをよく知る、ということです。赤ちゃんの要求やサインを理解し、何がよくて何が悪いか、を知ることです。赤ちゃんに対して、敏感に反応し、応えてあげているうちに、最終的に自然に親業というものができているはずです。母親としての直感力を養っていくのです。
幼児高熱
直感を磨いていても、その習得には個人差があります。勘のいい人もいれば、時間がかかる人もいます。でも、すべてのお母さんは、ちゃんと自分の赤ちゃんに対する直感力を、生まれつき備えているものです。まずは、実践することです。赤ちゃんはどんなときに泣き、どんなときに落ち着くのか、どんな抱き方を好み、どのようなことに反応するのか、たくさんのデータを集めることです。
これらのデータを集めるために、最適なツールがあります「アタッチメント・ペアレンティング」と呼ばれる育児法で、あなたの赤ちゃんをよりよく知るために、とても有効な方法なのです。
アタッチメント・ペアレンティング
アタッチメントの方法としては、出産直後に絆づくりをする、母乳育児をする、赤ちゃんを常に身にまとうように抱く、などがあります(アタッチメントのくわしい方法はもくじでご紹介している『シアーズ博士夫妻のベビーブック』を参照してください)。「絆づくり」という言葉についてはさまざまな解釈がされていますが、これは、とてもシンプルなことなのです。つまり、赤ちゃんと寄り添い、赤ちゃんを知り、自然に赤ちゃんを理解できる母親になっていくことです。
赤ちゃんとつながるには、時間がかかります。場所も、エネルギーも必要です。ときには迷い、投げ出したくなることもあるでしょう。ひとつのやり方がうまくいかなければ、やり方を変えてみればいいのです。疲れたら、誰かの助けを借りればいいのです。心を開いて、赤ちゃんの声に耳を傾けましょう。きっと自然に、赤ちゃんとの生活を楽しめるようになるはずです。
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